1本の線に込めた想い。手描きスケッチから生まれるRELAX FORM®のソファづくり。

1本の線に込めた想い。手描きスケッチから生まれるRELAX FORM®のソファづくり。

手描きスケッチから生まれるソファのカタチ

これまでの生地では、RELAX FORM®が大切にしているデザイン思想ちょうどよさへのこだわりを中心にご紹介してきました。

今回は少し視点を変えて、その思想を実際の「かたち」に落とし込む現場に目を向けてみたいと思います。

RELAX  FORM®では、さまざまな開発手法を取り入れながら、時代に合った心地よいソファを生み出しています。
3DCGによる精密な設計、CADデータによる図面制作──デジタル技術を活用した開発も欠かせません。

そんな中でも、今回ご紹介するSさんは「手描きスケッチ」でソファの魅力を引き出す、独自のスタイルを貫いています。

彼は、紙と鉛筆でソファを描くことに、誰よりもこだわりを持つ人物です。

”ソファを描く”ということ

ブランド発足当初、RELAX FORM®のソファは南イタリアの現地デザイナーたちと共同開発していました。
彼らが手がける図面もまた、すべてが手描き──。

線の揺らぎやタッチに宿る“やわらかさ”が、ソファという家具の本質を見事に捉えていました。

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イタリアの現地デザイナーによる初期スケッチ

その精神は、いま日本のデザインチームにも受け継がれています。
現在は自社のデザイナーSさんが手描きで図面を起こし、他の家具とは異なる“ソファ特有の柔らかさや質感”を表現しています。

実際の制作現場では、何度も鉛筆を走らせ、消し、また描き直しながら、
RELAX FORM®らしいフォルムが少しずつ浮かび上がってくるのです。

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Sさんが描く、ソファデザインの現場

市場を読み、暮らしを想像しながら描く

Sさんの仕事は、ただソファを描くだけではありません。
彼は、RELAX FORM®のソファ全体の企画・開発・デザインを担うキーパーソンでもあります。

日々変化する市場トレンドや暮らしのニーズを捉えながら、
「どんなソファが求められているのか?」を考え続けています。

たとえば、ミラノサローネといった世界的な家具展示会で最新のデザインや素材を研究したり、
得意先・営業チームとのヒアリングを重ねて、試作→商品化→販売戦略まで一貫して携わっています。

「描くこと」と「売れること」を同時に意識しながら、日々デザインを磨き続けているのです。

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ミラノサローネの様子

LEATHERTEX®とともに進化するデザイン

RELAX FORM®の進化に欠かせない素材のひとつが、関家具が独自開発した「LEATHERTEX®(レザーテックス)」

しっとりとした質感、落ち着いた発色、しなやかな風合い──
この素材の魅力を最大限に引き立てるためにも、手描きスケッチは不可欠です。

Sさんは、素材がもつニュアンスに寄り添いながら、
その質感が最も美しく見えるフォルムや縫製ラインを一つひとつ丁寧に検討し、紙の上で何度も描き直します。

デジタルでは表現しきれない“素材の温度感”を、一本の鉛筆が伝えてくれる。
それが、RELAX FORM®の“ちょうどよさ”の秘密なのかもしれません。


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LEATHERTEX®の素材感を確認

なぜ、ソファ開発では手描きにこだわるのか。

「なぜ手描きにこだわるのですか?」
そんな問いに対して、Sさんはこう語ります。

「一般的な家具は、寸法や仕様が明記された図面さえあれば、ほとんどその通りに出来上がってきます。でも、ソファだけは違うんです。」

ソファは、ふんわりと柔らかく、少しルーズな印象を持たせたり、生地がきれいに見えるようなシワ感を意図的に加えたりと、抽象的で繊細なニュアンスが多く求められる家具です。

そんな繊細なニュアンスやデジタルでは表現できない雰囲気を作り手に伝えることが重要なポイントです。

紙と鉛筆で描かれたスケッチには、デジタルでは再現できない線の揺らぎや温度感が宿り、見る人の感覚に直接訴えかける力があります。
だからこそSさんは、試作や開発の初期段階においても「手描き」にこだわり続けているのです。

RELAX FORM®では、こうした職人的なこだわりを大切にしながら、時代に合った掛け心地と美しさを兼ね備えたソファを生み出し続けています。

デザイナーSさんが手がけた代表作をご紹介

Sさんの手から生まれたソファは、RELAX FORM®の中でも多くの販売店で高い支持を集め、すでに全国のお客様の暮らしに心地よく寄り添っています

ここでは、Sさんがスケッチから手がけた代表的な3モデルをご紹介します。

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アルフレードソファ

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コスターナソファ

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ロニーダスソファ

どのモデルにも、Sさんのスケッチから始まるストーリーが込められています。

それぞれの“かたちにする”方法

RELAX FORM®のソファづくりには、Sさんのように手描きスケッチで発想を形にするデザイナーだけでなく、3DCGやCADを駆使する開発メンバーの存在も欠かせません。

多様な技術と視点が重なり合ってこそ、RELAX FORM®のソファは生まれるのです。

そして次回は、“かたちにする”もうひとつの方法をご紹介します。
緻密な設計と構造の力で、ソファの美しさを支える物語を、どうぞお楽しみに。