家族の会話が生まれる、ラルスソファ ──開発者の視点から語られる開発秘話

家族の会話が生まれる、ラルスソファ ──開発者の視点から語られる開発秘話

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画像のソファがご紹介するラルスソファです

「背クッションが動くだけで、暮らしがこんなに変わるなんて」
そんな驚きと発見が詰まった、RELAX FORM®の革新ソファ──ラルス

今回は、前回ご紹介したデザイナーMさん
「今でも特に思い入れが強い」と語るこのモデルの開発秘話を、じっくりと掘り下げていきます。

なぜ“背が動く”構造に挑んだのか。
どんな想いで、曲線フォルムと機能性を両立させたのか。
そして、“家族の会話が生まれるソファ”という発想の背景には、どんな暮らしの風景があったのか──。

“異形”と呼ばれながらも、柔らかく暮らしに寄り添うラルスの魅力。
そのすべてを、開発者の言葉とともにお届けします。

「異形」からはじまった挑戦

――ラルスの開発って、どんなきっかけから始まったんですか?

Mさん:
はい。きっかけは、あるときヨーロッパのソファ事情を調べていた中で、
「背もたれだけが可動するソファ」が注目されているっていう話を耳にしたことでした。
それを聞いて、「これはちょっと面白いぞ」と思ったのが始まりですね。

――背もたれだけが動く、というのは珍しいですよね。

Mさん:
そうなんですよ。日本ではあまり見かけないですし、
RELAX FORM®としても初めて挑戦する仕組みでしたし、当時はスタンダードで直線的なデザインが多かったので、「これまでにないかたちを出したい」という想いも強くありました。

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背もたれだけが前後に動く

──それで、あの特徴的なフォルムに?

Mさん:
ええ(笑)。でも、開発当初は社内で「異形ソファ」って呼ばれてたんですよ。

今までにないラインで、正直、見た目のバランスを取るのがすごく難しかったんです。

でも「変わってる」って言われること自体が嬉しくて。そこに、開発としてのやりがいを感じていました。

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大胆な曲線と可動構造が融合した、“異形”の誕生

“暮らしの真ん中”にあるソファを目指して

──このソファは、どんな人に向けて作ったんですか?

Mさん:
夫婦ニューファミリーの方を想定していました。
ソファが「ただ座るための家具」ではなくて、暮らしの中心になれる存在になればいいなって。

──会話が生まれる、みたいな?

Mさん:
そうですね。ラルスって、ただ座るだけじゃなくて、向かい合って話すこともできるし、同じ方向を見て並んで座ることもできる。
“自然と目線が合う”ような設計にしているので、家族の時間を大切にしたい方にぴったりだと思います

──確かに、スマホを見ていると家族がそれぞれ孤立しがちですけど、ラルスなら自然と顔が合いますね!

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内側に向かって自然に座れる。目線が合い、会話が生まれる設計

カーブにこめた「ちょうどいい自由」

──個人的に、シェーズ部分の曲線がすごく印象的です。あれ、めちゃくちゃ美しいですよね。

Mさん:
ありがとうございます(笑)。実は、そこが一番苦労したところです。
背を後ろに倒したときに、十分広く使える奥行きがほしくて。でもバランスが崩れると、デザインとしてまとまらない。

──確かに、ただ広ければいいってわけでもないですもんね。

Mさん:
そうなんです。何度も何度も微調整して、最終的にようやく「これだ」っていう形に落ち着きました。

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何度も調整を重ねた、美しいカーブライン

──ラルスって、肘も動くんですよね?

Mさん:
はい。肘も少し角度が変えられるので、横になったときには“枕”みたいにも使えます。
たとえば、スマホを見ながらちょっと力を抜きたいとき。
映画を観ながら、片肘をついてくつろぎたいとき。
子どもと並んで座って、お昼寝の延長みたいにゴロゴロしたいとき。
ラルスは、そんな「なんとなく落ち着きたい」瞬間にぴったりなんです。

──たしかに、ソファって“座る”だけじゃなくて、
横になったり、脚を伸ばしたり、いろんな姿勢で使いますよね。
その自由さに応えてくれるのが、ラルスのいちばんの魅力ですね。

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脚を伸ばす、寝転がることも可能

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肘も動く

生地との“運命の出会い”

──張地は、最初から今の「プライムレザーテックス」だったんですか?

Mさん:
いえ、実は最初はファブリックで考えていました。
でも、ラルスは曲線が多いので、生地のよれが目立ってしまって…正直、全然しっくりこなくて。

──なるほど。それで、別の素材を?

Mさん:
はい。ちょうどその時期に「プライムレザーテックス」が新しく出るタイミングで、「試しに張ってみよう」となったんです。そしたら、それがびっくりするほど相性抜群で。

──運命的な出会い、ですね。

Mさん:
まさに(笑)。質感も滑らかで、曲線をきれいに見せてくれるんです。
それで「これはもう、即採用だな」と。

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曲線を引き立てる、プライムレザーテックス

コロナ禍で“ひとり開発”の日々

──開発の時期は、コロナ禍でしたよね?

Mさん:
そうなんです。私も一時期濃厚接触者になってしまって、大きなPCとモニターを抱えて家に持ち帰って…。
在宅で、誰とも相談できない中、ひたすらヨーロッパの家具ブランドを調べながら、アイデアを形にしていきました。

──それは大変でしたね。

Mさん:
大変でしたけど、逆に集中できる時間でもありました。
好きなBGMを流しながら、図面を描いて…(笑)。
そういう静かな時間の中から、生まれたデザインでもあるんです。

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開発風景

名前に込めた想い

──ちなみに、「ラルス」という名前の由来は?

Mさん:
私が好きなアニメの登場人物の名前を、ちょっとだけひねってつけました。
個人的に思い入れのある名前だったので、「このソファにはこの名前しかないな」と。

──ラルスって、なんか“強くて優しそうな名前”ですね。

Mさん:
すごく嬉しいです(笑)。

イチオシポイント、そしてこれから

──ラルスの“ここは見てほしい”というポイントがあれば教えてください。

Mさん:
やっぱり一番は、どんな姿勢にも対応できる柔軟さですね。
腰かけても、脚を上げても、横になっても、全部気持ちいい。
しかも、どこから見ても絵になる曲線美。そこはぜひ見ていただきたいです。

──今後、シリーズ展開も予定されているとか?

Mさん:
はい。今、3人掛けタイプの開発を進めているところです。
カウチやスモールカウチではサイズが合わなかったというお声もいただいていたので、ラルスの世界観をもっといろんなお部屋に届けられたら嬉しいですね。

「異形」は、やさしさだった。

“見たことのないかたち”を追い求めたMさんがたどりついたのは、
「家族の会話が生まれる」ソファ、ラルスでした。

誰かと向き合う時間。
ひとりでくつろぐ時間。
どちらにも、無理なく寄り添ってくれる形。

それはきっと、RELAX FORM®にとっての「新しい美しさ」のひとつなのだと思います。

  • LARS(ラルス)ソファ                      洗練されたモダンデザインと実用性を両立。
    シャープなシルエットに、広めの座面とコーナースタイルのくつろぎをプラス。機能性と高級感を兼ね備えた一台は、スタイリッシュな暮らしに自然と溶け込みます。

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ラルスソファ