
モジュールソファ〈グラシエーロ〉が目指した“くつろぎの形”
「自分の暮らしに合ったソファって、なかなか見つからない。」
部屋の広さや家族構成、好きなインテリアのテイストや、日々の過ごし方。それぞれの暮らしが多様になった今、「これが正解」というソファのカタチは、ひとつではないのかもしれません。
そんな想いから生まれたのが、RELAX FORM®の〈グラシエーロ〉
このソファは、3人掛けやカウチといった“固定されたスタイル”から一歩踏み出し、暮らしに寄り添う「組み合わせ自由」のモジュールタイプ。
あなただけの「くつろぎ空間」をつくることができるグラシエーロの魅力を開発者のデザイナーAさんの言葉とともにお届けします。
はじめに|変化する暮らしに寄り添うソファ
── 今回はグラシエーロソファを手がけたデザイナーAさんに、開発の背景から細部のこだわりまで伺いました。

開発のきっかけ|「暮らしに合わせて変えられる」発想から
── グラシエーロは“モジュールソファ”として展開されていますが、まずはこのソファが生まれたきっかけから教えてください。
Aさん:
暮らしって、本当に多様ですよね。一人暮らしの方もいれば、ファミリーもいる。引っ越したり、模様替えをしたり。
だから、「この形じゃなきゃいけないソファ」って、もう時代に合わなくなってきている気がしていて。
そんな中で、「暮らしの変化に寄り添えるソファ」があってもいいんじゃないかって。
それがグラシエーロの出発点でした。
── 確かに、「ずっとこの形で固定」という考え方自体が、もう古くなっているのかもしれませんね。
モジュール構造の魅力|“育てていけるソファ”という考え方
── つまり、「形を固定しないソファ」なんですね。
Aさん:
はい。カウチや3人掛けといった定型サイズではなく、モジュールを自由に組み合わせられるようにしました。
置き方を変えたり、増やしたり減らしたりしながら、使う人のライフスタイルに合わせて“育てていけるソファ”というイメージです。
── “育てるソファ”って素敵な表現ですね。住まいと一緒に成長していく家具、という感じがします。
デザインのこだわり|「余白」がつくる美しさ

── 見た目はとてもシンプル。でも、よく見ると曲線がきれいで、ディテールに品がありますね。
Aさん:
ありがとうございます。 今回特にこだわったのが「余白の美しさ」です。
肘がないデザインだからこそ、空間に“抜け”をつくることで、全体がすっきり見えるようにしました。でも、ただシンプルにするだけではなくて、背クッションのマチや脚のフォルムなど、細かいところに柔らかさとあたたかみを込めています。
──「空間の中に、ちょうどよく溶け込む」感覚が、絶妙だなと思いました。
ディテールの工夫|マチと脚に込めた美意識

── どんなところにこだわっていますか?
Aさん:
たとえば背クッション。マチの取り方ひとつで、見え方って大きく変わるんですよ。
今回はフェザーの柔らかさを“見た目にも伝える”ように、何度も試作を重ねて、今の形にたどりつきました。
脚も、既製品ではなくゼロから設計したオリジナル。 空間になじみつつ、ちゃんと個性が出るバランスを探りました。
── なるほど。 細部をとことん突き詰める姿勢に、プロフェッショナルの情熱を感じます。
素材へのこだわり|手に吸い付くような肌ざわり

── 素材についても、肌ざわりが印象的ですね。
Aさん:
張地には、プライムレザーテックスという素材を使っています。
ヌバックレザーのような繊細な起毛感と、しっとりとした触感が特長で、手に吸いつくような気持ちよさがあります。
視覚的にも、上質な印象がぐっと増します。
── 触った瞬間、「あ、これ好きだな」と感じたのは、そのやさしい手ざわりが理由だったんですね。
座り心地と構造|“ズレない”ことも、やさしさ

── 座っていて「ずれない」のも、さりげなく嬉しいポイントでした。
Aさん:
肘がないソファって、どうしてもクッションがズレやすいんですよ
ね。だから今回は、あえて座面クッションをフレームに固定しました。フェザーの偏りも抑えるような内部構造にしているので、使い心地の安定感にもつながっていると思います。
── デザインだけでなく、「見えないさしさ」も、このソファの魅力ですね。
このソファの“イチオシ”|自由なレイアウトで、暮らしにフィット

── 「イチオシ」のポイントは何ですか?
Aさん:
「自由に使えること」ですね。どの向きからでも座れて、好きなように並べられて。 住まいや使い方が変わっても、また新しい組み合わせで使い続けられる。そんなふうに、暮らしに寄り添える存在になってくれたら嬉しいです。
──「こう使うべき」と決めつけないソファだからこそ、長く愛せるかもしれませんね。
今後の展望|ソファから空間提案へ
── 今後、グラシエーロのシリーズ展開なども予定されていますか?
Aさん:
はい、いまコーナーソファやテーブル、シェルフなども視野に入れて企画を進めています。
空間全体をトータルで提案できるようなシリーズに育てていきたいですね。
── 家具というより、“暮らしそのもの”をデザインしている印象です。
どんな人に届けたいか|暮らしを変えていくすべての人へ
── 最後に、グラシエーロをおすすめしたい「暮らし」があれば教えてください。
Aさん:
一人暮らしのワンルームから、家族が集まるリビングまで、本当に幅広くおすすめできます。
特に「ソファが欲しいけど、今部屋に合うサイズが見えない」と悩んでいる方には、ぜひ試してほしいです。
グラシエーロは、暮らしに合わせて「形を変えていけるソファ」なので。
── まるで服のように、自分の暮らしに“フィットさせていく”感覚ですね。
おわりに|“呼吸する家具”として
── 「余白のある暮らし」を楽しむためのソファという感じですね。
Aさん:
家具って、空間を飾るものじゃなくて、空間と“呼吸”するものだと思うんです。だから、あえて詰めこまないことで、美しさが際立つ。
グラシエーロは、そんな存在になれたらと思っています。